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名古屋港の作業船にHVO混和軽油を洋上給油 NX商事が導入効果の検証を開始

名古屋港の作業船にHVO混和軽油を洋上給油 NX商事が導入効果の検証を開始

NX商事株式会社は2026年9月、名古屋港で作業船「DCM8号船」にHVOを混和した軽油を供給し、導入効果の検証を始めました。同船は東洋建設株式会社が保有し、グループ会社の株式会社トマックが運航しています。東洋建設グループが施工に携わる名古屋港の海洋土木工事に従事している船です。

HVO混和軽油(給油前サンプル)
HVO混和軽油(給油前サンプル)

東洋建設の企画で3社が実施

この取り組みは、HVOの導入効果を検証するために東洋建設が企画したものです。燃料の調達と法定手続きを経たうえで、NX商事とトマックとともに実施されました。

3社の役割は次のとおりです。

  • NX商事(本社:東京都港区、社長:青木進):燃料を供給。NXグループの中核企業で、燃料供給事業ではトレーダー機能とエネルギー物流機能を併せ持つフィジカルサプライヤーとして、バイオ燃料のサプライチェーン構築に取り組んでいる
  • 東洋建設(本社:東京都千代田区、社長:中村龍由):作業船「DCM8号船」を保有。海洋土木工事を中心に、陸上土木や建築などの分野で事業を展開し、国内に加えて東南アジアやアフリカ大陸でも建設事業を手がけている
  • トマック(本社:東京都千代田区):東洋建設グループで作業船の運航と船舶管理を担う

作業船の脱炭素化とHVOという選択肢

港湾や航路の整備にあたる作業船には、大出力で長時間稼働することが求められます。そのため、電動化をはじめとする脱炭素化の手段は限られているのが課題です。

そこで選択肢のひとつとなるのがHVO(水素化植物油)です。植物油や廃食油に水素を加え、高温高圧で処理して製造する燃料で、成分が軽油とほぼ同じです。既存のエンジンに改造を加えずにそのまま使えるドロップイン燃料であり、長期の保管や低温下でも品質が安定しています。ただし、ライフサイクル全体でのCO2削減率は、原料の由来や製造工程で使う水素の製法によって異なります。

作業船の脱炭素化に向けた有効な選択肢とされる一方で、HVOが海洋土木工事の現場で使用された事例は、これまでありませんでした。

FAMEとの違い

これまでの取り組みで使われたFAME(脂肪酸メチルエステル)は、植物油をメタノールと反応させてつくる燃料です。HVOに比べて製造工程が簡易である反面、酸化しやすく低温で固まりやすい性質があり、混合できる割合や保管条件に制約があります。削減率が原料と製造工程によって異なる点は、HVOと同様です。

大阪湾・東京湾に続き名古屋港へ

NX商事と東洋建設は、2025年3月に大阪湾で作業船へFAME混和重油を供給したことを皮切りに、2026年4月には東京湾でもFAME混和重油を供給し、CO2の排出削減に向けた取り組みを続けてきました。

今回の名古屋港でのHVO混和軽油の供給により、NX商事は大阪湾・東京湾に加え、国内主要港での船舶向けバイオ燃料の供給体制を確立しました。同社は今後も、燃料の特性や現場のニーズに応じたバイオ燃料の安定供給に向けて、取り組みを強化していくとしています。

出典:NX商事株式会社

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